よく薬局で待つことが多いけど、ただ薬をとるだけなのになんで時間かかるのかな?
薬をとるだけでなく、薬を安全にお渡しするためにいろんなことをしています
今回は薬局でどんなことが行われているか、簡単にお話していきます
処方せんをもらってからお薬をお渡しするまで
処方せんをもらってから、お薬をお渡しするまで、どうしても時間がかかってしまう部分と、早く渡すために努力している部分とあります。
薬をもらうまでの流れを知っておくと不満を抱えなくて済むかもしれません。
- 処方せん受付
処方せんに不備がないか、在庫があるかなど簡単に内容をチェックします
- レセコンに処方入力
会計の計算、印刷物などの準備をします
- 薬を用意する
処方箋に基づいて薬を用意します
- 処方入力と薬があっているか確認する
薬の名前、量などに間違いがないかよく見ます
- お薬の説明、会計
納得、理解してもらえるよう説明し、最後に会計です
- 薬歴作成
患者とのやり取りの記録を残します
いろんなことをやっているんだねぇ
大まかな流れがわかったところで、もう少し詳しくお話していきましょう
処方せんの受付
ただ処方せんを受け取るだけではなく、簡単に処方せんを確認します。
処方せんに不備がないか、在庫がない薬がないか、公費を使用しているか、用法などに間違いがないかなどチェックします。
保険証やおくすり手帳もここで一緒にお預かりします。
レセコンに処方入力
保険情報や、処方の内容をレセプトコンピュータ(レセコン)に入力します。
初めての来局の場合は意外と時間がかかります。逆にいつもと同じ内容なら簡単に入力できます。
時間短縮のために、機械を導入しているところが多いです。二次元バーコードでスキャンすることで簡略化することができます。
しかし、医療機関側でも対応していないと活用することができません。
お薬の説明書、領収書や明細書などの印刷も行います。
薬を用意する
処方せんの入力とほぼ同じタイミングで並行して薬も用意します。
処方の内容にもよりますが、単純に棚から数量をあわせて用意するだけの場合もありますし、粉薬やシロップ、塗り薬を混ぜたり、一包化といって飲むタイミングごとに1つにまとめる作業がある場合などは手間や時間がかかります。
ある程度、予測がつくものは、あらかじめ用意しておくことで、時間短縮をしています。
また機械化が今後進めていきやすい部分でもあると思います。
薬を単純に用意するだけでも、薬局には1000種類以上の薬があって、似た名前の薬もあるから、「速く」というのも大事だけど、「正しく」というのも、もっと大事ですね
処方内容と薬があっているかなど確認する
処方せんの通りに入力されているか、薬に間違いがないか、会計計算に問題がないかなどをチェックします。複数の人員でチェックするダブルチェックやトリプルチェックができるのが好ましいですが、人員の代わりに機械を導入しているところもあります。
薬歴といって患者の記録を残してあるものがあります。それと照らし合わせて個別に飲み合わせの確認や、過去に副作用、アレルギーが出ていないかなども確認しています。
本当にこの薬、この量でいいのか
飲み合わせなど大丈夫かなどしっかり見るため、時間がかかる場合があります。
お薬の説明、会計
薬歴をもとに、お薬の説明をします。
おくすり手帳があると、飲み合わせの確認は非常に楽になります。
いつもと同じ薬でも、薬が効いてるか、副作用が出ていないかなどを日常会話に交えながら確認しています。
ココが一番大切な部分で、時間を削ることができない部分でもあります。
ちなみに症状などを伺うこともありますが、適切な薬が処方されているか確認するためです。
診察の内容や診断結果は薬局は知らないので、話しをしながらすり合わせをしています
より親身になって対応してもらえる「かかりつけ薬剤師」という制度もあります。
いろんな薬をもらっていたり、薬のことで困ってることがあるようなら、聞いてみちゃいましょう。
会計はお薬の説明や行った業務によって変わってくるので、最後に行います。
疑義照会
処方内容に疑問があれば、処方医に問い合わせをします。
内容はいろいろですが、お医者さんも間違うことがあるので、それをチェックするという医薬分業の大きな意味の1つです。
薬歴作成
お薬の説明をした内容の要約を記録として残しています。
次回の来局のときの説明や確認事項の申し送りに役立てます。
待ち時間を短縮するために
FAXやアプリなどを利用する
病院やクリニックなどからのFAXを利用する方法や薬局で対応してるアプリなどを通じて処方せんの内容を先に送っておくことで、レセコンへの入力や薬の手配などを先に済ませておくことができるため、待ち時間の短縮になります。
ただし、処方せん自体は受け付けられていないため、処方せんの有効期間の4日間以内に薬をとりに行く必要があり、忘れないようにしなければなりません。
受付だけして後でとりに行く
近所の薬局とかであれば、先に処方せんだけ渡しておいて、後でとりに行くという方法をとることもできます。やはりレセコンへの入力や薬の準備の時間を短縮することができ、来局するタイミングも見計らうこともできます。