2022年のの11/22に緊急で薬事承認されましたねー
何度も承認が見送られていたので、私もすっかり忘れていましたよ
日本の製薬メーカーからの初めての新型コロナウイルスの治療薬だから、
期待は高いんですよね?
ある意味そうだねー
ではどんな薬か、少し掘り下げてみましょう
ゾコーバについて
塩野義製薬が開発した、初めての国産の新型コロナウイルス治療薬になります。
他の新型コロナウイルス治療薬と同様、ウイルス薬の増殖を抑えるため、早いタイミングで飲むのが望ましい薬です。
プロテアーゼという酵素を阻害することでウイルス薬の増殖を抑える薬です
用法は1日1回の服用で、初日には3錠。その後は1錠をトータル5日間飲みます。
流通について
発売当初のラゲブリオカプセルや、パキロビッドパックのように流通は管理されて国からの譲渡品として扱われます。
つまり、専用のサイトから発注、チェックリストで管理するということになります。
ゾコーバ登録センター (medithtec.com)はこちら
せっかくラゲブリオカプセルのチェックリストが必要なくなったのに~!!
薬事承認されて2週間の間は、パキロビッドパックの処方実績がある医療機関に限られるようです。
ゾコーバについては、当面の間(2週間程度)は都道府県が選定したパキロビッドの処方実績のある医療機関及び薬局をゾコーバを扱える機関とします。
緊急承認から2週間程度経過後の取り扱いについては院内処方・院外処方ともに、特段の要件を設けず、都道府県が選定した医療機関・薬局が処方可能とする予定です。
令和4年11月22日事務連絡より抜粋
2週間以上経過した現在はパキロビッドパックの調剤実績は関係なく、登録可能となっています。
ラゲブリオカプセル、パキロビッドパックとの比較
先に発売されている新型コロナウイルス治療薬と比較してみます。
包装単位
ラゲブリオカプセル・・・40カプセル/箱 → 1人分
パキロビッドパック・・・20カプセル/箱 → 1人分
ゾコーバ錠・・・28錠/箱 → 4人分
ゾコーバだけ、1箱で3人分なんですねー
限られた数の在庫で多くの人を賄えるのはいいですね!デッドストックになる危険性があるのは、仕方ないですかねー
併用禁忌の多さ
ラゲブリオカプセル・・・ゼロ
パキロビッドパック・・・42品目
ゾコーバ錠・・・35品目(腎機能または肝機能障害のある患者においてはコルヒチンも禁忌)
ゾコーバ錠もパキロビッドパックに負けず劣らず併用禁忌が多いので、併用薬をしっかり確認する必要がありますね
パキロビッドパックとゾコーバ錠はどちらもプロテアーゼ阻害剤ということで、代謝酵素阻害による相互作用が悪いのが多いですね
用法、実際に飲む錠数
ラゲブリオカプセル・・・1回4カプセルを2回×5日間=40カプセル
パキロビッドパック・・・1回2錠(ニルマトレルビルとリトナビルを各1錠ずつ)を2回×5日間=20カプセル
ゾコーバ錠・・・初日だけ1回3錠、2日目以降は1錠をトータル5日間=7錠
5日間はどれも一緒だけど、服用回数と錠数が圧倒的に少ないゾコーバ錠が、コンプライアンスという意味で患者負担は少なそうですね
適応対象者
・ラゲブリオカプセル・・・18歳以上
・パキロビッドパック・・・12歳以上かつ、40㎏以上ある小児
重症化の予防が確認されているため、重症化リスクのある軽症~中等症患者が対象になります。
・ゾコーバ錠・・・12歳以上かつ、40㎏以上ある小児
特に重症化リスクのない軽症~中等症の患者が対象になります。
※どの薬剤も妊婦には禁忌です。
肝心の効果面
ゾコーバ錠は発熱などの主な症状の期間を約1日短縮できます。
効果が認められて承認されてはいるものの、効果は限定的な感じです。
ラゲブリオカプセル、パキロビッドパックは効果もアリ、重症化予防の効果も確認されているため、リスクのある患者にはこっちの薬の方が推奨されています。
ゾコーバ錠の対象が軽症者で、効果もこれだけだと、わざわざ飲まなくても・・・って感じでしょうか?
今後、服用することで感染させにくくなるとか、後遺症のリスクが下がるなどの効果も認められれば使いやすい薬になるかもしれませんね
実際、まだ様子見といって医者も多いみたいですね