春~夏は虫刺されが多い時期ですよね~
虫刺されで病院に行ってる時間もないし、いい薬ないかな?
塗り薬もいろいろありますが、間違った薬を塗ってもよくならない場合もあるので、
しっかり選んで購入したいですよね
おススメの塗り薬
基本的には、単剤(有効成分が1種類)のものをお勧めします。
理由としては、複数の成分が入ってることで、肌に合わない場合、かえってかぶれてしまうリスクがあからです。
そして、最近では医療用と同じステロイド外用薬の市販薬も購入することができるので、ちょっとした虫刺されなどでは市販薬でも対応することができます。
成分をみても似た名前が多くてよくわからないわ
ステロイド外用薬は商品としてはまだ種類が少ないから商品名で探すといいですね
ステロイド外用単剤
ステロイド外用剤といっても成分も強さもいろいろあります。
リンデロンVsやベトネベートNは市販薬としては一番強いステロイド外用薬で医療用としては5段階中の3段階目にあたります。
紹介する薬を強さの順で並べると以下のようになります。
リンデロンVs≒ベトネベートN≒フルコートF>リドメックス
リンデロンVs軟膏
主成分がベタメタゾン吉草酸エステルが医療用と同じ0.12%含まれています。
名前からの通り、医療用のリンデロンV軟膏と同じものです。(リンデロンVG軟膏とは抗菌剤が配合されているため、少し異なります)
軟膏が苦手ということならクリームタイプのものもあります。
ベトネベートN軟膏As
これもリンデロンVsと同じベタメタゾン吉草酸エステルが主成分の薬です。
こちらは佐藤製薬が作ってる薬ですね。
フルコートF軟膏
フルオシノロンアセトニドが主成分で医療用と同じ0.025%含まれています。
強さ的にはリンデロンVsやベトネベートNと同等です。
リドメックスコーワ軟膏
こちらはプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルがやはり医療用と同じく0.3%含まれています。
医療用のリドメックスコーワ軟膏と同じ成分です。
非ステロイド外用剤
ステロイド外用剤が含まれないタイプの薬です。
顔への使用や、ステロイド外用剤で効果が薄いじんましん、どうしてもステロイド外用剤を使いたくない場合などにおススメです。
主成分以外のいろんな成分
分類 | 主な成分 | 効能 |
抗ヒスタミン | クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンなど | 痒みを起こすヒスタミンを抑えます じんましんなどに用いることがあります |
抗炎症薬 | グリチルリチン酸 | 炎症やかぶれを抑える |
鎮痒薬 | クロタミトン | 医療用として疥癬に使われることが多い |
収れん保護薬 | 酸化亜鉛 | 炎症を鎮め、患部を保護する |
組織修復薬 | アラントイン | 肉芽形成を促進して、患部の修復を早くする |
局所麻酔薬 | リドカイン、アミノ安息香酸エチルなど | 痒みの伝わりを抑える |
清涼化成分 | ㎗‐カンフル、ℓ‐メントール | 清涼感を与え、痒みを緩和する |
殺菌・消毒薬 | クロルヘキシジン、ベンザルコニウム イソプロピルメチルフェノールなど | 掻き壊しによる化膿を防ぐ |
ビタミンE | 酢酸トコフェロール | 末梢循環を改善して、組織の修復を早める |
ビタミンA | パルミチン酸レチノール | 皮膚の角化症を改善する |
これらの成分が決して悪いわけではありませんが、必要のない場合もあります。
抗炎症としての効能としてはステロイド外用薬で十分なことが多いですが、スーッとする感じが好みの方は㎗‐カンフルやℓ‐メントールが入ってるような薬を選ぶのも1つかと思います。
ステロイドって使っても大丈夫?
よくステロイドって聞くと怖いイメージだけど、大丈夫?
正しく使ってれば全く心配ないですよ。
ただし、注意事項はいくつかあります。
ステロイド外用薬の副作用はほぼありません。イメージしてる「ステロイド」は注射だったり、飲み薬だったりするのかもしれません。
それでも薬である以上、注意事項はあります。
- 患部にのみ、ピンポイントで使う
- だらだら長期間塗らない
- 使用部位を守る(特に顔に使用できるかは薬によって異なる)
※長期間塗ることで、塗ってる箇所にニキビができたり、毛が濃くなったり、皮膚が薄くなったりする場合はあります。
受診した方がいい場合
原因がはっきりしない場合
虫刺されや、皮膚炎ではよくなりますが、水ぼうそうやたむし、水虫などの場合はかえってひどくなる場合があります。
虫刺されは自覚できることが多いと思います。思い当たることがない場合は受診するようにしましょう。
発熱など他の症状もある場合
他にも症状がある場合、塗り薬だけで済むレベルではないので、受診しましょう。
範囲が広い場合
1か所や2か所ではない場合、外用薬だけでは対応できないことがあります。
範囲が広い場合、受診することで、飲み薬も処方されるので外用薬と合わせて治療していきましょう。
1週間くらい塗ってよくならない場合
通常、数日から1週間程度塗れば改善することが多いです。よくなる気配がなければ薬があっていないか、薬が弱い可能性がありますので受診しましょう。
たかが虫刺されとあなどるなかれ!!
虫刺されも、放っておくととびひなってしまうことがあります。
虫刺され程度なら塗り薬だけでよくなりますが、とびひになるとそれも難しくなります。
しかも、他人にうつる可能性もあるので、注意が必要です。
実は人を一番殺しているとされている生き物は蚊なんですよ。
数日から1週間程度塗っていてもよくならない場合は、薬の効果が弱いか、そもそも虫刺されや湿疹ではない可能性があります。
その場合は、皮膚科に受診するようにしてください。